第四百五十三夜   高校から出された大型連休中の課題プリントを、テスト前に復習するために複写しておこうと思い立って近所のコンビニエンス・ストアへ向かう。 近所といってもマンションの玄関口を出て小道を一本挟んだ隣 […]
第四百三十七夜   カートに載せた一週間分の食糧を眺めながら、屋上の駐車場へ向かうエレベータの到着を待っていた。最近は運動不足を補うべく、多少のことなら階段を上り、自転車や自動車を避けて歩くことにしているが、流 […]
第四百二十四夜   モニタに資料を大映しにして眺めながら発言者の言葉に耳を傾けつつ、あと十数分でやってくるだろう昼食休憩のメニュを考えていると、発言者の後ろで何かガサガサと物音のするのが耳に付いた。 オンライン […]
第四百七夜   少しだけ長く寝た休日の朝、寝ぼけた頭で珈琲を淹れながらスマート・フォンをチェックすると、ある米国人の友人から久し振りにメッセージが入っているのに気が付いた。 大学時代にこちらへ留学でやってきて、 […]
第三百九十七夜   早くも取り出した炬燵に脚を突っ込み、天板にの押せたノート・パソコンで仕事をしていると、両親の見ているテレビから、 「さぁさ飴は要らんかね、買えば楽しい紙芝居が見られるよ」 と、威勢のいい男性 […]
第三百九十一夜   上下ともに最終列車が発車して、客の残っていないのを確認してからプラットホームの清掃を始めた。 以前に比べ乗客は戻りつつあるが、深夜に泥酔して来る者ははっきりと少ないままだ。店で飲む分を車中で […]
第三百七十九夜   シャンプーを洗い流した髪を肩口で絞りながらふと目を上げると、換気のため僅かに開けた窓の隙間からこちらを覗く片目と目があって、思わずキャアと悲鳴が出た。 自分でも驚くほどの声だったためか、母が […]
第三百七十六夜   八月に入って急に猛暑がやってきた。事務所内は冷房を効かせてそれなりに涼しいものの席により個人により体感温度が異なるし、節電という大義名分を味方につけた寒がり勢力に合わせた温度設定がなされてい […]
第三百七十四夜   いつもの最終バスに揺られながらスマート・フォンで今日のニュースをチェックしていると、普段なら停まらぬ停留所にバスが付けた。最終バスといっても田舎のことだからまだ午後十一時の手前ではあるが、田 […]
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