第五百五十七夜   テレワークを終えて五時半を回った頃、娘と並んで自転車に乗って近所の量販店へ買い物に出掛けた。いつの間にか随分と陽が長くなったもので、辺りはまだ夕焼けにもならずに明るいままだ。 駅前へ向かうに […]
第五百五十六夜   季節外れの台風が直撃するとの予報が出て、今日は朝から倉庫やらの風害対策をし、仕事は日暮れ前に引き上げることになった。 台風から続く雲が長雨を降らせる中をちょうど子供達が下校中で、色鮮やかな傘 […]
第五百五十五夜   仕事帰り、電車を降りて歩きだすと、今日は妙に身体が重かった。普段なら食費の節約になる程度には簡単な自炊もするのだが、こういう日は多少贅沢でもして鋭気を養いたい。まだ時間が早いので一旦帰宅して […]
第五百五十四夜   憂鬱な月曜の朝の事務所にて、珈琲を淹れて席に戻ると始業までまだ十分程の時間があった。普段なら周囲と雑談でもしながらニュース・チェックをするのだが、右手の座席に座る同僚を見てすっかり興味がそち […]
第五百五十二夜   校庭から体育館、プールの順に回り、最後に部室棟を案内してもらい、運動部の部活案内は解散となった。文化部の案内は明日、体験入部は明後日からの予定で、私を含む新入生五十人は帰宅のために各自の荷物 […]
第五百五十一夜   まだ通い慣れぬ道を自転車で走っていて赤信号に捕まった。まだ硬い制服のポケットからスマート・フォンを取り出して時刻を確認するが、始業にはまだ余裕がある。わざわざ自転車を引いて歩道橋を渡るほどの […]
第五百夜   春合宿の最終日の夜、夕食を終えた後の自由時間も三日目となると疲労も溜まり、各自持ち寄ったカード・ゲームやボード・ゲームの類にも皆飽き始めていた。 消灯時間までまだ間があるがそろそろ寝ると誰かが言い […]
第五百四十九夜   部活の午前練習のために早起きして身支度を整えて居間に向かうと、寝間着姿のままの父がコンロに向かい朝食の準備をしていた。今日は父がリモート勤務で朝食当番らしい。 棚から皿と椀とを取り出して父の […]
第五百四十八夜   モニタと、その脇のブックス・タンドに置いた書類とを見比べながらキィを叩きつつ、ふと傍らに置いたマグカップを眺めると既に珈琲が底を突いていた。 切りの好いところまで終わったら一休みすることにし […]
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