第四百六十一夜   買い物から帰宅した私を、西日に当たって橙色に染まるキャット・タワーの中段に寝ていた猫が面倒くさそうに首を上げてこちらを見た。目が合うとそろそろ夕食と気付いて立ち上がり、背を丸めて伸びをしてか […]
第四百五十七夜   夕食を終えてソファ・ベッドに横になり、同じく夕食を終えてご満悦の飼い猫を腹の上に載せながらテレビの映画を眺めていた。 映画がコマーシャルに入ってこの機に便所へと思い、猫を抱き上げて退かして洋 […]
第四百四十五夜   就職を機に一人暮らしを始めて最初の休日、朝から近所の量販店へ出掛けた。自分なりに調べて準備万端、必要な家具や日用品を整えたつもりが、ほんの数日であれもこれもと足りないものに気付かされての買い […]
第四百四十四夜   春休みの間預けられた母方の実家で勉強部屋としてあてがわれた部屋にて、今日も春休みの課題の日割り分を終えて時計を見るとぼちぼち祖母が昼食の準備を始める頃合いだった。 手伝いをしに下へ降りようと […]
第四百十六夜   ここ三ヶ月の間に、気付けば七キロ程も体重が増えていた。自分の体重に対して十パーセント、太り気味の飼い猫丸一匹よりも大きな質量が、腹やら尻やらに蓄えられたことになる。 仕事を終えての帰り道、途中 […]
第三百九十九夜   夕食を終えて一段落付き、便所に立って外が静かなのに気が付いた。 降り続いた秋雨が止んだのだとわかり、居間に戻って妻に数日ぶりのジョギングに出ると宣言する。足元も悪いのにとやんわり止められるが […]
第三百七十二夜   着替えやら化粧品やら、一通りの荷物を詰め込むと、スーツ・ケースはそれなりの重さになった。それをゴロゴロと引っ張りながら向かっているのは、残念ながら旅行先ではない。住民票を都に移してしまってい […]
第三百四十八夜   新型肺炎の影響で、うちの部署もテレ・ワークとやらを始めることになった。 といって、元々がPCオタクだらけの職種であり、上司はともかく新入二年目の下っ端たる私など、下りてきた設計通りのプログラ […]
第三百二十九夜   パート帰りに買い物をして、それを冷蔵庫に詰めながら夕食の献立を考えていると、普段は日溜まりで寝てばかりいる三毛が脛に絡み付いてきた。 買い物ついでおやつを買ってきたとでも思ってねだっているの […]
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