第百十九夜   向こう一週間の食料の詰まった買い物袋を両手に提げ、近所の公園の横の歩道を歩いている。公園との境は背の低いツツジの生け垣になっており、まだ寒々と茶色い枝や幹を晒している。 その植え込み向こうの芝生 […]
第八十八夜   稲刈りを終えても、冬支度に追われる村の秋は忙しい。それでも「雨の日くらいは相手をしろ」と庄屋様に呼ばれ、濡れ縁に腰掛けて碁を打っていた。なにしろ立派な屋敷で軒が深い作りなものだから、少々の秋湿り […]
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