第六百三十九夜   ストレスの発散に付き合ってほしいと誘われた居酒屋で晩くまで酒を飲み、結局足がなくなって、そのまま友人宅へお邪魔することとなった。 途中深夜営業の量販店で酒とツマミや甘味を仕入れ、友人宅へ着い […]
第六百三十八夜   買い出しの荷物を車から下ろしていると、下の娘が駆けてきて脚に取り付き何やら喚きだした。家の中で荷物を片付けていた妻が顔を覗かせると娘はそちらに鞍替えして家の中へと消える。 荷物を玄関まで運び […]
第六百三十六夜   昼食を終えた昼休み、湯呑に淹れたお茶を飲みながら凝った肩と目元のマッサージをしていると、部下の一人が浮かない顔で席の脇に立ち、 「ちょっとお時間、よろしいでしょうか」 と弱々しい声で尋ねてき […]
第六百三十二夜   私の通う小学校は創立百周年を超える古いもので、いわゆる学校の七不思議がたくさんある。七つどころか両手両足の指でも足りなくて、もうどれが元々の七不思議なのかわからない。七不思議なのに「たくさん […]
第六百三十一夜   私の通う小学校は創立百周年を超える古いもので、いわゆる学校の七不思議がたくさんある。七つどころか両手両足の指でも足りなくて、もうどれが元々の七不思議なのかわからない。七不思議なのに「たくさん […]
第六百二十九夜   リサイクル・ショップを経営している友人に新年会だと呼ばれ、閉店前の店へ呼ばれた。蛍の光の流れる店内に入ると既に人気はなく、友人がレジで一人締めの作業をしている。他の連中は未到着のようだ。 声 […]
第六百二十五夜   しばらくぶりの雪道を慎重に運転したため、実家に到着したのは予定を一時間ばかり遅れ、冬至から間もない陽が傾き始めた頃だった。帰省はかれこれ三年ぶりだから、久し振りに孫達を見た父と母とは、 「大 […]
第六百二十一夜   「前任の方、亡くなったんですって?」。 今日初めて派遣された清掃先で、先方の警備責任者という人間が、建物の見取り図と注意事項を書いた書類、入構証と鍵束を手渡しながらそう言った。 「はあ、そう […]
第六百十九夜   担任から、娘の通学路について一斉メールで連絡が来た。年末が近付いて気の緩む時期、四月に届け出たそれから大幅に逸れて寄り道をする子供が増えるので、各家庭で適切な指導をとのことだった。 中学生なが […]
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