第五百九十九夜   祝日前の就業後、趣味の写真を撮りに遠出するべく某線に乗った。向かい合わせに置かれた座席の所々に乗客があり、新聞を読む者、タブレットで野球の中継を見る者、味の濃そうな弁当でビールを飲む者など、 […]
第三百九十一夜   上下ともに最終列車が発車して、客の残っていないのを確認してからプラットホームの清掃を始めた。 以前に比べ乗客は戻りつつあるが、深夜に泥酔して来る者ははっきりと少ないままだ。店で飲む分を車中で […]
第三百二十四夜   妻がインフルエンザで床に伏せたために、娘達の弁当など慣れない朝の支度に手間取って、家を出るのが普段より三十分ほど遅くなった。 最寄り駅までの道を人の流れに沿って歩きながら、今晩はどこかで妻の […]
第二百四十八夜   窓外で手を振る二人が見えなくなると、鞄から英単語帳を取り出す。自宅の最寄りまではあと二駅しか無いが、山奥へ向かうに連れて駅の間は広くなる。一駅十分、二十分ほどは明日の小テスト対策が出来る。物 […]
第百九十四夜   満員の急行列車が駅を通り過ぎようとして、けたたましい金属音と共に急ブレーキを掛けた。と、目の前の座席で先程まで船を漕いでいたセーラ服の少女が、急に体を強張らせて呻き声を上げる。 緊急停止を詫び […]
第百四十五夜   塩を振った馬刺しの強い旨味をアテに芋焼酎を飲んでいると、上司が「ちょっと失礼」と言ってスマート・フォンを取り出す。 奥方への連絡でも忘れていたのだろうと皆少しだけ声を抑えつつ各々の会話を続ける […]
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