第五百七十八夜   友人の一周忌、亡くなった交差点に花を供えてから塾へ向かうつもりが出発時に慌てて、肝心の花を忘れてきた。 奥歯に物の詰まったような、或いは喉に小骨の刺さったような気分のまま授業を受けて帰宅し、 […]
第五百五十七夜   テレワークを終えて五時半を回った頃、娘と並んで自転車に乗って近所の量販店へ買い物に出掛けた。いつの間にか随分と陽が長くなったもので、辺りはまだ夕焼けにもならずに明るいままだ。 駅前へ向かうに […]
第五百五十六夜   季節外れの台風が直撃するとの予報が出て、今日は朝から倉庫やらの風害対策をし、仕事は日暮れ前に引き上げることになった。 台風から続く雲が長雨を降らせる中をちょうど子供達が下校中で、色鮮やかな傘 […]
第五百五十一夜   まだ通い慣れぬ道を自転車で走っていて赤信号に捕まった。まだ硬い制服のポケットからスマート・フォンを取り出して時刻を確認するが、始業にはまだ余裕がある。わざわざ自転車を引いて歩道橋を渡るほどの […]
第三百三十四夜   乗降客のほとんどいない改札を抜け、車両で見つけた同級の友人二人と並んで、学校へ向かって歩き始める。真っ昼間の通学路を歩くのが初めてたからだろう、新鮮さと居心地の悪さを感じる。 期末試験の採点 […]
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