第三十三夜 目の前を蝿が飛ぶのが見えたので、舌を伸ばして捕らえて口へ運ぶ。シャリシャリとした顎触りが心地好い。動かなくなったのを確かめてから嚥下する。腹の中で暴れられると不愉快なのである。 と、視界の隅に朱く細長いものが […]
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