第五夜 目の前に、一本の蝋燭が炎を掲げている。五寸ほどの、すらりと腰のくびれた蝋燭に、つい今しがた自分で火を灯したものらしい。 炎の周りだけが円くぼんやりと橙色に眩き、その外は真の闇。そこには胡座をかいた膝に手を置いて背 […]
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