第七百八十七夜    梅雨ももうじき空けようという蒸し暑い日の夕方、試験前の勉強会と称して友人二人がやってきた。三人とも上京組で、比較的大学に近く、男三人がノート類を広げて座るスペースが確保できるのが我が家だけ […]
第七百八十五夜    同僚の若い女性教師が、珍しく遅刻ギリギリになって職員室へやってきた。慌ただしく荷物を広げて準備に取り掛かる彼女に何かあったかと尋ねると、 「夜中に目覚ましのアラームが掛かって起こされてしま […]
第七百八十三夜    渡された試験範囲表を片手に眺めながら、びっしょりと汗を掻いたグラスを手に取り、ストロを咥えて珈琲を吸う。梅雨の中休みというのか、薄雲は広がりながらも気温が高く蒸し暑い中を歩いてきて火照った […]
第七百八十一夜    教室棟入口の扉の前、長く張り出した庇というよりは洋風のポーチというべきか、兎に角雨のしのげる場所に辿り着いて傘の雨を払う。重い木製の扉を肩で押し開けると、例年より遅れた梅雨入のためか梅雨寒 […]
第七百八十夜    大学のサークルの先輩に誘われて、彼の車で郊外の大きな娯楽施設へ行くことになった。サークルの仲間四人で大学の最寄り駅に集合し、ロータリへ入ってきた先輩の車に乗り込んで走り出すと警告音が鳴り、 […]
第七百七十八夜    路傍に立つ警官に交通規制の詳細を尋ね、礼を言って窓を閉めながらアクセルを踏むと、 「凄い人出ですね」 と助手席から声を掛けられた。 「私も地元出身じゃないのであまり良くわかっていないんです […]
第七百七十七夜    同僚が右目に眼帯をして出勤をするようになって二週間が経った。始めは特に気にしてもいなかったのだが、モノモライというのはこんなに長引くものだったろうかと気になって、昼休みの暇に、 「目は、ま […]
第七百七十六夜    目が覚めると低く唸る機械音と床の揺れに辺りを見回し、直ぐに自分が船に乗っていることを思い出した。仕事で飛行場の無い離島へ一晩掛けて向かうフェリーの中、雑魚寝で床に押し付けられていた側の尻や […]
第七百七十三夜    たまの休日に夏物の服を買い込んだ帰り、大きな紙袋を抱えてそのまま帰宅するのも味気なく、ちょっと休憩しようかと喫茶店に立ち寄った。レジでカロリの塊のような飲み物を頼み、小さなトレイに載せて出 […]
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