第六百二十三夜   友人に夜釣りへ誘われて釣り道具一式を揃え自宅に待機していると、彼からもうすぐ着くとメッセージが来た。彼との釣りはいつも、運転を趣味の一つにしている彼が車で迎えに来てくれるのだ。 防寒具を着込 […]
第六百十九夜   担任から、娘の通学路について一斉メールで連絡が来た。年末が近付いて気の緩む時期、四月に届け出たそれから大幅に逸れて寄り道をする子供が増えるので、各家庭で適切な指導をとのことだった。 中学生なが […]
第六百十二夜   仕事から帰宅して夕食を撮ると直ぐ、前日から準備していた荷物を車へ積み込んで友人宅へ出発した。彼のキャンプ趣味に興味を持った私が何処かへ連れて行ってくれと頼むと、二人分の用具は十分にあるのだが彼 […]
第六百十一夜   秋晴れの日曜の午後、スリッパを履いてゴルフの中継を聞き流しているのは駅前の鍼灸院の待合室だった。 眼精疲労か運動不足か、はたまた季節の変わり目か、ここのところ肩凝りが酷くて堪らないのだと先日部 […]
第六百八夜   偶には外で食事でもしようと約束し、仕事帰りの彼女を待つ間、珈琲でも飲んで時間を潰すことにした。食事といってもこちらは休日で店も堅苦しい高級店ではないから、ジム帰りの普段着姿だ。 駅構内のチェーン […]
第六百三夜   定期試験の初日、午前で三教科の試験を終えて、秋雨の降る中を帰宅していた。急に秋めいて肌寒い住宅街は昼下がりということもあってか人気が無く、細い道を通る車も無い。ただ傘を打つ雨滴のノイズを聞きなが […]
第五百九十九夜   祝日前の就業後、趣味の写真を撮りに遠出するべく某線に乗った。向かい合わせに置かれた座席の所々に乗客があり、新聞を読む者、タブレットで野球の中継を見る者、味の濃そうな弁当でビールを飲む者など、 […]
第五百九十六夜   昼休み、近所の公園で空にした弁当箱と水筒とを入れた手提げ鞄を片手に事務所へ戻ると、南側の港を向いた窓の辺りで同僚達が何やらワイワイと騒いでいた。 自分のデスクに荷物を置いて歩み寄り、何か珍し […]
第五百八十六夜   上司に連れられて行った取引先との打ち合わせが実に中途半端な時刻に終わり、社に戻らずに直帰することになった。 下り線の途中で上司と別れて電車を乗り換え、最寄り駅に着いて電車を降りると熱風が吹き […]
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