幽霊 Archives - 5ページ目 (16ページ中)

第七百一夜早朝の取材のため、前日のうちに車で現地入りして宿をとった。宿といっても露天風呂の楽しめるような高級旅館ではないが、それでも近くの漁港で獲れたての海の幸は絶品で、同行した部下と二人して地酒の一升 […]

小説記事

第六百九十八夜

橘偲 -

9月 10

第六百九十八夜秋の大会に向けた合宿から帰ってきた妹が、溜まりに溜まった夏休みの課題を手伝って欲しいとプリントと教科書とを持って部屋を訪ねてきた。と言ってもベッドと勉強机とでいっぱいになってしまう私の部屋で […]

小説記事

第六百九十三夜

橘偲 -

8月 24

第六百九十三夜買い物袋を手に帰宅すると、先に帰って夕飯の支度をしていた夫が、「さっき、義伯父さんから電話があったよ」とこちらを振り返った。コンロの前に立つ彼の横で荷物を冷蔵庫に仕舞いながら、オジさん […]

小説記事

第六百九十二夜

橘偲 -

8月 20

第六百九十二夜「なあ、この髪の毛、心当たりあるか？」。何年かぶりに父の口からその言葉を聞いたのは、疫病騒ぎ以来久し振りに帰省した翌日だった。人間の記憶というのは不思議なもので、たった一言で十年近くも前 […]

小説記事

第六百八十七夜

橘偲 -

8月 3

第六百八十七夜会社の都合で少々早めに取らされた盆休みの昼下がり、大荷物を抱えて電車を降りて昔懐かしい道を辿った。マンションのエレベータ・ホールへ着く頃にはすっかり汗まみれだ。呼び出しボタンを押して鞄からタ […]

小説記事

第六百六十五夜

橘偲 -

5月 18

第六百六十五夜突然の嵐で電車が不通になった。帰宅の足が無くなって困っていると、同僚が家へ泊めてくれると言う。大したもてなしは出来ないが職場にほど近いマンションの一室で、十五分ほど歩けば辿り着けるから、途中 […]

小説記事

第六百六十四夜

橘偲 -

5月 14

第六百六十四夜季節外れの夕立に降られながら同僚と事務所の最寄り駅まで並んで歩いていると、不意に視界が白く染まり、一瞬後に爆音が轟いた。どうやらごく近くに落雷があったようだ。直ぐに駅構内に入ると、安全確認の […]

小説記事

第六百六十三夜

橘偲 -

5月 11

第六百六十三夜通勤電車で事務所の最寄り駅のロータリにあるバス停へ並ぶと、同僚の一人がその列に並んでいた。おはようと声を掛けると、彼女は何やら難しい顔をして暫く黙った後、「先輩は、卵酒って飲んだことあり […]

小説記事

第六百五十八夜

橘偲 -

4月 23

第六百五十八夜今日は入院した友人の見舞いに、友人三人で地域のターミナル駅に待ち合わせをした。入院と言っても大怪我とか大病というわけではないらしい。足に出来た傷口からなんだか悪い菌が入って大きく腫れ、傷の位 […]

Posts in 幽霊

第七百一夜

第六百九十八夜

第六百九十三夜

第六百九十二夜

第六百八十七夜

第六百六十五夜

第六百六十四夜

第六百六十三夜

第六百五十八夜

最近の投稿

アーカイブ