第二百十四夜

 

公園に着いてベンチを覗くと、ストレッチをする同僚達の姿が見える。名前を呼ばれ、片手を上げて走り寄ると、今日集まる予定のある中で最後だというので、慌ててジャージを脱ぎ準備運動を始める。

会社の同僚やその知人で作ったジョギング・サークルで、休日の午前中に集まって走り、軽い昼食を摂って解散する。

ストレッチを始めた私に、早く済ませろと催促をする者があり、寒い季節だから念入りにと宥める者もあり、駄弁りながら体を動かしていると、待つ間に便所へ行ってくると後輩が言う。

小走りに便所へ向かう彼の背に、余り長いと置いていくぞと軽口を浴びせ、一同は身体の冷えぬよう、跳ねたり手足を捻って待つ。

ところが、暫く待っても戻ってこない。同僚の一人がちょっと様子を見てくると言って駆け出したとき、私のポケットでスマート・フォンが鳴る。見れば後輩からで、
「皆待っているがどうした。調子でも悪いのか」
と問うと、
「すみません、うっかり寝過ごしてしまって、今から準備したのでは公園まで一時間も掛かるでしょうから、今日は欠席させてください」
と言う。

それはおかしい、さっきまで公園に居て独りで便所へ行ったではないかと尋ねると、嘘ではない、確かに自宅に居る、その証拠だと言う後輩の言葉に続いて、テレビ番組の司会の声が聞こえてきた。

そんな夢を見た。