小説記事 Archives - 55ページ目 (95ページ中)

第三百六十七夜下校途中、母親から「図書室で本を借りて来なさい」と言われていたのを思い出し、友人達と別れて一人、来た道を走って引き返した。外で遊べず家でインターネットの動画を見てばかりいると叱られて、「 […]

小説記事

第三百六十六夜

橘偲 -

7月 2

第三百六十六夜営業再開から一月が経ち、この小さな温泉宿にもわずかながら客足が戻り、幸いにして予約に対して手が足りぬようになった。少なからず離れていった元従業員にも声を掛けたが、既に別口で働いている者も多く […]

小説記事

第三百六十五夜

橘偲 -

6月 28

第三百六十五夜仕事帰り、最近やや元気の無い妻に好物のアイスを買って帰宅した。近所での買い物の他はトイレ休憩でだけ車を降りるドライブくらいしか外へ出ていないから、そのストレスを労うという口実で、半分は私が食 […]

小説記事

第三百六十四夜

橘偲 -

6月 25

第三百六十四夜大学の授業の再開に向けた事務手続きのため数カ月ぶりに大学へ行った帰り、長雨の中に傘を濡らしてわざわざ出掛けて手ぶらで帰るのも勿体ないと、ふと以前友人へのプレゼントを買いに入った小物屋でも覗く […]

小説記事

第三百六十三夜

橘偲 -

6月 21

第三百六十三夜このところ、蒸し暑さで目が覚める日が続いている。弱く冷房を掛けたまま眠れば良いかと試してみても、それはそれでどうもいい塩梅が見つからず、寝冷えして目が覚める。結局、三十分ほどのタイマを掛けて […]

小説記事

第三百六十二夜

橘偲 -

6月 18

第三百六十二夜帰宅時間がラッシュに重なるのが嫌で、このところは会社の指示に逆らって幾らか残業をしてから帰宅することにしている。といっても緊急事態宣言以前よりはむしろ早い時間なのだが、数駅も走ると列車は以前 […]

小説記事

第三百六十一夜

橘偲 -

6月 14

第三百六十一夜事務所で机に向かいカタカタとキィ・ボードを打っていると、「こんにちはー」と語尾の間延びした大声とともに長い茶髪の女性が入ってくる。仕事上の知り合いで、まだ若いのにこれでもかと派手な服装と化 […]

小説記事

第三百六十夜

橘偲 -

6月 11

第三百六十夜週三日、午前中のみと午後からのみの変則的な登校が始まって間もなく真夏日となり、午後の日盛りにアスファルトを歩いて帰宅すると、三月以来の運動不足ですっかり鈍った身体はへとへとに疲れてしまった。 […]

小説記事

第三百五十九夜

橘偲 -

6月 7

第三百五十九夜約束の時間までにどうにか部屋を片付け終えてお茶の用意を済ませると、自分用のマグに淹れた焙じ茶を一服しながらチャイムの鳴るのを待つ。約束の相手はメーカから紹介された街の電気屋さんである。ケー […]

Posts in 小説記事

第三百六十七夜

第三百六十六夜

第三百六十五夜

第三百六十四夜

第三百六十三夜

第三百六十二夜

第三百六十一夜

第三百六十夜

第三百五十九夜

最近の投稿

アーカイブ