第五百七十七夜   陽がすっかり上ると、友人のクーラー・ボックスにも私のものにも釣果はなかなか増えなくなった。幸いまだ薄暗い朝マヅメのうちに目当てのアジも幾らか釣れていたため、ぼちぼち撤収の運びとなる。 友人の […]
第三百五十五夜   梅雨らしく判然としない昼下がりの空の下、明日か明後日か晴れるまで待てと止めるのも聞かずに竿とクーラ・ボックスを持って飛び出していった息子が、日の傾いてザアザアと音を立てて降り出した雨の中、息 […]
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