第七百十六夜   友人と二人で映画を見に行き、ホット・スナックと飲み物を手に席に着くと、互いに荷物番をして用を済ませた。二人揃って時刻を確認すると、上映が始まる迄まだまだ余裕がある。時間に追われるのが嫌いな性分 […]
第五百八十九夜   今年は久し振りに行動制限の無いお盆だからと父が煩く、世の帰省ラッシュが済んでから多少安く、また人も少なくなったであろう夜行バスで実家に帰った。時期に自由が利くのが学生の楽なところで、金銭に自 […]
第四百四十三夜   棚の下からせっせと本を取り出して並べているお姉さんの忙しなさに少々引け目を感じながら、済みませんと声を掛けると、彼女は即座に作業を中断し、ハイと返事をしてこちらを振り返った。 その目の色から […]
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